【赤ペンチェック】『トップ販売員の接客術 元ルイ・ヴィトン顧客保有数No.1』

2021.06.02(更新 2021.06.10)
みらいは、
 あたたかい。
結婚相談所 みらい絵
結婚相談所みらい絵で婚活し、あたたかいみらいへ。

 

今回の赤ペンチェックは、土井美和さんの『トップ販売員の接客術 元ルイ・ヴィトン顧客保有数No.1』。

 

販売員という仕事は「AIに奪われる職業1位」と言われています。
しかし販売員がいるからこそ提供できるサービスがあるはず。

そのことに改めて気づかせてもらえる良書です。

早速赤ペンチェックしていきます。

 

はじめに

 

「顧客力」とは、お客様と深い信頼関係を築くスキルのこと

私が販売員として大切にしてきたのは、「初めて会うお客様といかにして距離を縮めて、来店から退店の限られた時間を楽しんでいただくか」

商品だけではなく、「私自身を好きになっていただく」接客を確立できたことで、お客様がまた私を指名してくださるようになりました

いま、販売員という仕事は「AIに奪われる職業1位」と言われています

ECサイトの台頭で、店頭への来客数が減少しているこの時代に、必要不可欠なのは「お客様と深い信頼関係を築くスキル」=「顧客力」

 

プロローグ マインドを変えれば「永久リピート」される

 

「良い接客」がリピート顧客づくりの壁になる

「あるべき接客」は1から10まで教わりましたが、「リピート顧客の作り方」は一度も教えてもらったことはない

「良い接客」は必ずしも「またあなたに会いたい」と思える接客とイコールではない

お客様に心から楽しんでいただければ「またあなたに会いたい」とリピートされて、結果として「この人から買いたい」という売上にもつながる

販売員は単に「商品」を販売しているのではなく、人と人とのコミュニケーションなくしては得られない「体験」そのものを販売している

「人柄の見える販売員」が選ばれる

 

リピート顧客づくりに欠かせない「3つの心得」

  • 「シェア」共感して楽しむ
  • 「ケア」フォローアップを続ける
  • 「デア」恐れずに関係を深める

まずお客様と共通点を見つけて、共に会話を楽しむ。お客様と販売員ではなく、ただそこにいる人と人が共感している、その関係を作り上げる

接客でお客様と十分に「シェア」した上で、お客様の記憶があいまいになる前に継続的にアプローチする必要があります

 

「デア」とは英語で「恐れずに○○する」「臆せずに○○する」という意味があります

当たり障りのない商品軸で会話をしているだけでは「あなた」という印象をお持ち帰りいただき、お客様の記憶に残る販売員になることはできない

 

お客様の心を掴む「初回接客の5ステップ」

 

初回の接客が100%

STEP1 WELCOME

歓迎の思いをお伝えし、お客様のマインドブロックを外すことがゴールです

お客様の心をほんの少しでもリラックスさせることができれば、それでOKです

STEP2 GET TO KNOW

「シェア」をしてお客様との会話を楽しみながら、「真のニーズ」を引き出します。できるだけ「商品以外の会話」をしましょう

将来の関係構築には「お客様自身を知るため」の会話が必要不可欠です。

ライフスタイルや好みなど、お客様のバックグラウンドを知ることがゴールです

STEP3 PRESENTATION

全ステップの会話を基に「お客様を知ったからこそできる提案」をするのがゴールです

STEP4 ENGAGE

クロージングをして、いま一度将来につながる関係構築をするための会話をし、最後までお見送りをします

ここまで多くの「シェア」をしてきたからこそ、その会話をいま一度共有して、「あなた」を最後にもう一度印象づけることがゴールです

STEP5 FOLLOW UP

一度きりにせず、せっかく出会えたお客様にその後も長く続く「あなた宛て」に来ていただくために、継続したコンタクトをとることが、このステップのゴールです

1章 自宅に友人を招くように歓迎する~WELCOME~

 

たとえ声が出ていなくても「歓迎」は届く

店頭に立つときには、身だしなみや表情、姿勢や歩き方などいま一度振り返り、相応しい「歓迎」ができているかを確認しましょう

 

ファーストアプローチでつまずく販売員に共通するのは、いつでも、どこでも、どのお客様に対しても同じ声掛けをしている

 

ご来店の目的はいつも何かを探しているわけではない」という当たり前のことを認識して、目の前のお客様にどのようなお声がけができるのか、一人ひとりの行動やしぐさ、目線の動きをよく観察して考えるということが大切です

 

①「目的がなくふらっと立ち寄ったお客様」と②「目的があってご来店されたお客様」の大きく2つに分けて、ファーストアプローチの方法を考えてみましょう

 

「ふらっと立ち寄ったお客様」が心を開く「3つのキッカケ」

 

天気・季節きっかけ

・「天気の変化」をきっかけにお客様を気遣う
「暑い中、ご来店ありがとうございます。店内でゆっくりお過ごしくださいね」
「急に雨が降ってきましたね。大丈夫でしたか?」

 

・「季節の変化」をきっかけにお客様の購買威力アップ
「朝晩はずいぶん涼しくなってきて、ようやくニットが着られるかと思うと楽しみですね」

 

持ち物きっかけ

身につけているものをきっかけに、オープンクエスチョンで会話を広げる

「素敵なシューズですね!どちらのものなんですか?」
「(ショップ袋をみて)○○に行かれたんですね!いかがでしたか?まだ混んでいましたか?」
「ご愛用ありがとうございます!どちらの店舗でお求め頂いたんですか?いつ頃ご購入くださったのですか?」

 

身なりきっかけ

服装から想像できるお声がけをして、会話を始める
「ご来店ありがとうございます。いま、お仕事中なんですか?」
「大きなお荷物ですね。ご旅行ですか?」

 

「目的があってご来店されたお客様」への2つの質問

前提としてお客様が、見たいものがある、欲しいものがあるなどの「目的をもって来店している」ので、ここでは商品に触れた話をしてもいい

「以前にも○○したことはありますか?」と過去を質問する

「以前にもご覧になったことはありますか?」「以前にもご来店いただいたことはありますか?」「以前に召しあがったことはありますか?」

・YESなら、お客様を知るきっかけになる
「どこでご覧になられたんですか?」「普段はこのあたりで買い物されるんですか?」

・Noなら、商品や店舗を紹介するきっかけになる
「この商品は~」「当店は~」

 

セカンドアプローチのコツは「無言の接客」

とくに何も話さず、お客様が目をとどめた商品の関連商品、たとえば色違いや形違い、同じシリーズのものをざっと手に取りやすいように、お客様の近くに並べてしまったりします

イヤホンを外してくれないお客様や、ファーストアプローチで全く反応がなかったお客様もこのように商品を並べると、自然に手に取ってくださったりします

静かに自分だけで商品を見たいようなお客様には、他の作業をしているように動きながら、さらりとお客様が止まって見ている周りに商品を色々出してみるというのも1つのとっかかりになります

わからないことや知らないことは素直に伝えて、「教えてください」と伝えることで、かわいがってもらえるようになった。

完璧主義をやめてみると、意外と世界は優しい

 

2章 商品以外の会話から「バックグラウンド」を知る~GET TO KNOW~

 

いかに「商品の話」から離れるかがカギ

「シェア」をしてお客様との会話を楽しみながら、「真のニーズ」を引き出します。できるだけ「商品以外の会話」をしましょう
ライフスタイルや好みなど、お客様のバックグラウンドを知ることがゴールです

 

ここでお客様と会話を楽しみながら関係構築をしっかりすることで、商品提案の前に「この人がすすめてくれるなら買いたい」という気持ちにすらさせることができます

 

お客様のことを知りたいからこそ、お客様に自分の話もたくさんします。そうすることで、お客様が「わかるわかる、私もね……」とご自身のことを話して下さるからです。お客様に心を開いていただくためには、まず自分が心を開いて話すことが必要

 

気を付けなくてはならないのは、あくまでお客様のことを知るための会話
自分の話ばかりにならないように「私は○○なんです、お客様はいかがですか」と伝えます

 

「シェア」は、商品の話ではなく、できるだけあなたとお客様のパーソナルな部分での共通点を探してほしい

 

マインドマップで自分を棚卸する

 

お客様との会話の中に出てくる言葉と、あなたが扱う商品とを結びつけるアンテナを常に張る
雑談の中に、商品の提案になるようなヒントがたくさんある

 

真のニーズを知るための2つのクエスチョン

①「5W1H」で情報収集する

「なぜ興味を持って下さったのですか?」
「何がきっかけで知ってくださったのですか?」
「誰が着るんですか?」
「どこに行くときに着たいですか?」
「いつ頃使う予定ですか?」
「どのように着こなしたいですか?」

 

②「普段から○○なんですか?」と質問する

「普段からワンピースを着られるんですか?」
「普段からフレアな形のワンピースが多いんですか?」
「普段から明るいお色が多いんですか?」

 

正面ではなく、斜めの位置に立つ

一緒に商品を見る、隣で同じ時間を共有するといった「AND」の関係を作れている
スティンザー効果:「正面は敵対の位置」「都内や斜めは有効の位置」

店内をご案内する際もお客様の後をついていくとか、ついてきてもらうというより「一緒に見る」「一緒に歩く」ということを意識して横にいるように心がけていました

 

3章 あなただからできる「商品提案」で未来を見せる~PRESENTATION~

 

お客様のバックグラウンドやライフスタイルなどからニーズを聞き出す・察することができたら、ここからは商品提案をするステップになります

 

商品提案でお持ちする「三種の神器」

これは必ずしも「商品を3点お持ちする」ということにこだわるのではなく、三種の神器に基づいてご紹介するということ

①お客様が見たいもの

ここでも、なぜこの商品を見たいと思ったのか、ここをしっかりと把握する必要
次の2つ目の提案が、お客様にとっては全く興味のないものになってしまうから

 

②お客様が見たいものに関連する、あなたがおすすめしたいもの

ここで大事なのは「なぜ持ってきたか」を説明すること

「ご覧になりたいとおっしゃっていたバッグとちょっと形は違いますが、こちらも○○なので、ぜひご一緒にご覧いただけたらとお持ちしました」

 

③あなたからのサプライズ

ここまでのステップでお客様のライフスタイルやお好みなどを知ることができ、関係も深まってきました。ここで、あなただからご紹介できるものを一緒にお持ちしましょう

「今日はじめてお会いしましたが、色々とお話をさせていただいて、どうしてもお客様にご紹介したいなと思ってお持ちしました」

理由付けがしっかりできるのであれば、ご紹介するべきです

「今日出会ってたくさんお話ができて、お客様のことをよく知ったからこそお持ちしました」というように、「私だから」お持ちできる三種の神器を意識してご紹介しましょう

 

店舗に足を運ぶ意味

 

「よろしければご覧になりますか?」ではなく、ぜひご覧ください」と商品をお持ちいただく、触れていただく、ということが大切です

 

「今日は見るだけのつもりだから……」とご遠慮されるお客様も多いからこそ、「せっかくお店にいらっしゃったのですから、ぜひ」という気持ちをお客様にお伝えすべきです

 

たとえ商品をご購入いただけなかったとしても、楽しかったという気持ち、いつかあれを買いたいという夢や憧れ、そんな体験をお持ち帰りいただく、それこそが店舗に足を運ぶ意味だと思うからです

 

この商品を「持ってみた」「触れてみた」という経験は、あなたが思っている以上にお客様の印象に強く残ります
「遠慮せず店舗だからこそできる体験をしてください」と想いを伝える

 

「インターネットでもご覧いただける時代ですが、こうしてせっかくお店に足を運んでくださったのですから、ぜひ持つだけでも持ってみてください」

ここを超えることができれば、お客様は「いつかこれを来た自分」「いつかこれを持った自分」という未来を想像することができます

 

購入したあとの「未来」を提供する意識で接客
単に目の前の商品を販売するだけではなく、それを手にした後の「未来」をお客様に想像してもらう

 

先々のことを想像して提案してくれた販売員のことを、お客様はきっと覚えていてくださいます

 

私は「今日買っていただくことにあまり執着しすぎない」ことを大切にしていました。たとえ今でなくても「将来につながる」という確信を持てる接客を心がけていたからです

 

「アディショナルプレゼンテーション」しやすい2つのタイミング

①三種の神器と関連付ける

お客様が商品を鏡の前で合わせたり、試着しているタイミングでお持ちする。

  • バッグのハンドルに巻くとおしゃれなスカーフ
  • バッグと合わせて履くと素敵な同系色のシューズ
  • バッグの仕分けに役立つ同じシリーズのポーチ

②お客様のお持物に関連するもの

「先ほど、時計をよくつけるというお話があったのでお持ちしてみました」

アディショナルプレゼンテーションはその場で気に入って購入いただくためだけのもではなく、将来への関係作りができるチャンス

 

商品知識を身に着ける理由は、「お客様が必要としている場面で、すぐに情報を提供する」ため
商品知識は全てお伝えしなくていい

何より大切なのは「商品を使う未来」をイメージしてもらうこと

4章 いま一度「将来に続く関係」を結ぶ~ENGAGE~

 

反論を歓迎する

ご愛用いただいたあとに「どのようなことが想定できるか」をあらかじめお伝えすることが大切です

 

「YES、BUT」

お客様の反論を否定するのではなく、一度「YES」で受け入れることが大切です
「分かります、心配ですよね」「分かります。ちょっと高いかなって思いますよね」と共感して差し上げる

 

お客様がどのようなことに不安を感じ、心配されるのかに耳を傾けて、どのようにしたらお客様の心配や不安を払拭できるのかを考える癖をつけてください

お客様から頂いた質問は調べたりして、いいケア方法があれば後からご連絡してお伝えすることもありました

 

どっちにするか一緒に迷っていい

一人ではなかなか決められないお客様には、しっかりと「この商品を買う理由」、つまり「未来」を提示して、背中を押して差し上げる必要があります

「正直いま、どちらに惹かれていますか?何対何くらいですか?」

ここまでお客様を見てきて、あなたの感じた正直な感想を伝えましょう

 

沈黙が必要

最後に自分で頭の中を整理して決断したいお客様には、沈黙が必要です
お客様に一人で考える時間を差し上げる
沈黙の時間に出てくる疑問や不安にしっかりと答えられるように、近すぎず遠すぎずの距離で見守ります

 

ご購入を決めたことは間違いなかったと、より感じていただける一言をお伝え
「お客様の雰囲気に本当にお似合いだなと思っていたので、お選びいただけて嬉しいです」

主観で伝えるのではなく、常にお客様の横に立ち気持ちに寄りそった対応をすることで、信頼を得ることができる

 

「買わせない勇気」は、たとえそのときに売上を得られなくても、未来につながる何倍もの数字や、何よりお金では買えない信頼を得ることに繋がります

 

購入に至らなかった時には「またここに来たい」「またこの人に会いたい」と思っていただけるように意識をするべきです
「購入しなかったのに、こんなによくしてもらった」という経験は、「購入して、よくしてもらった」という体験にも勝るもの

 

将来につながる関係構築

 

引け目に感じず笑顔でお帰りいただく
最後に笑いを

お客様のことをよく知ったからこそ「今後も私がお客様のお手伝いをします」「またお客様とお会いしたいです」という思いをきちんとお伝えする

購入費購入を問わず、「今後もここに来たい」「何かあればこの人に相談しよう」と思ってもらえれば、将来につながる関係構築ができるはず

 

クレームを伝えること自体心苦しいことなのに、それをわざわざ伝えてくださったことに感謝をすることも大切です

 

5章 何年たっても「色褪せない印象」を残す~FOLLOW UP~

 

思いがけないメッセージやラッピングこそ喜ばれる

お礼のご連絡では、「シェア」した内容を伝える事

何より大切なのは「私はあなたのことを覚えています」「お話したことを覚えています」ということをお伝えすること

初回の接客で話したパーソナルな部分を盛り込むと、より記憶が蘇りやすくなります

 

「いかがお過ごしですか?」と連絡する販売員はそういない

「先日の地震は大丈夫でしたか?真っ先に○○件にお住いの○○様の顔が浮かんで心配になるご連絡しました」

「年末年始はお仕事がお忙しいとおっしゃられていましたが、いかがお過ごしでしょうか?体調など崩されていませんか?」

 

大切なことは、人は忘れる生き物だということを念頭に置いて、定期的な頻度で連絡をすること

ご来店されなくなってからも1年に一度か二度という頻度でご連絡を続けたことで、必要な時に真っ先にご連絡いただけたのだと思います

 

エピローグ 今日もお客様の笑顔と「ありがとう」に会いたくて

 

いま求められているのは、「ブランディング力」に長けている人

いいところも、ダメなところもオープンにして、自分を知ってもらえるよう努めた

 

結びに代えて

 

以上、土井美和さんの『トップ販売員の接客術 元ルイ・ヴィトン顧客保有数No.1』をご紹介しました。

 

商品を売るだけならECサイトやチャットボットでもいい。
それでは販売員がいる意味とは何のか?

 

販売員がいるからこそできるサービスがある。
そのことに改めて気づかせてくれる良書でした。

 

省略しているところが大分あるので、ご興味お持ちいただけましたら書籍をお手に取ってみてください。

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今後も様々なビジネス書籍を紹介する予定です。

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